海外ビジネスパートナー探し・新規開拓3つのプロセス

海外進出には、現地の優秀な、誠実なパートナーとの連携が欠かせません。代理店、フランチャイズ、いずれも同じです。
 

海外ビジネス
 

人口の減少、規制の多さなどから、日本市場の将来を懸念する声が高まり始めてすでに十年。もともと低コスト生産基地であった海外を、企業の更なる発展を求める市場として捉えるようになり、中小企業にとっても、その進出のリスク管理はいよいよ重要なテーマになってきました。

海外への販売は難易度が高いものです。様々な規制、海外相手国の環境に左右される難しいビジネスです。しかも、輸入とは違い、外国の取引相手は『お客様』です。輸入には語学力は必要ありませんが、セールスにはより高度なものが求められます。進出にも撤退にも勇気が必要で、しかも利益も安定しません。それが国際ビジネスなのです。

しかし、悪いことばかりではありません。日本の内需は頭打ちです。確かにその購買力から高額商品も買ってくれるありがたい市場ですが、モノや情報が溢れすぎており、中小企業がブランドを構築することが非常に難しい時代になったと言うことができるでしょう。その反面、海外市場は、貴社の本当の実力が試せる土壌です。よいものはよい。そして、優秀なパートナーとの巡り合いによって、貴社のポジションは大きく変化する可能性を秘めています。輸出が安定し、生産、仕入数量が伸びれば、日本市場に売る商品のコストダウンにも効果が波及されるかもしれません。

今回、私たちは極力コストを抑えた海外進出、海外の優秀な代理店やパートナーを発掘して収益を拡大させる、そんな「低コスト・インターナショナルゲートウェイ」を公開することに致しました。基礎的な知識につきましては専門書にお任せし、ここでは実践ノウハウに絞って解説致します。多くの中小企業メーカー、商社様にお役に立てるノウハウであると確信しております。ぜひ実行してみてください。貴社の海外営業、マーケティング活動、外部コミュニケーションに変化を齎すきっかけとなれましたら幸いです。
 

point PART I あなたを探している人はどんな人?

海外のあらゆる国で、新規商品、仕入先の開拓を試みる輸入者(バイヤー)が動き回っています。あなたは今、どのような商品を輸出したいとお考えでしょうか? 工業商品? ソフトウェア? 日本の特産品でしょうか? フランチャイズパートナー? その商品を探している人は誰なのでしょうか?

バイヤーは間違いなく、「自国で売れそうな商品を持っている人」を探しています。

自国で売れそうな商品とは、つまり「需要」のある商品です。さらにその商品に独自性があり、話題性があると判断されれば、バイヤーは間違いなくあなたにアプローチしてきます。

では、バイヤーは次に何を考えるのでしょうか?

● その商品は、高い利益が取れるか?
高い利益が取れる商品とは、つまり「価格競争力」のある商品かどうかです。輸入に慣れたバイヤーであれば、輸入にかかる大凡の輸送費、税金、為替リスクの目安を知っていますので、貴社から商品のFOB価格を聞き出せば、自国での市場価格を算出することができます。その仕入れコストと市場で売る価格差から、高い利益が確保できるかどうかを判断するのです。

そして、その価格決定は、以下の要素によって大きく考え方が変わってきます。バイヤーはこれらの不安を払拭できない限り、貴社の商品の輸入を決断することはありません。

価格を聞いた直後にバイヤーが持つ不安:

● 自国に他に代理店がないか、他に自国に商品が流入する経路が存在するのか?
他社も同じ商品を扱っているとなれば、自国での価格コントロールに大きな影響を及ぼします。貴社の商品に魅力を感じれば感じるほど、バイヤーは独占輸入代理店(exclusive agency)の権利を欲しがり交渉してくるでしょう。貴社の方針によって、取引前の段階で条件提示をしておかないと後でトラブルになる場合もあります。注意して下さい。

バイヤーはそれぞれの専門分野に合った、或いは、自社が新規で取り扱えそうな、売れる商品、高い利益が取れる商品(価格コントロールが可能な商品)を探しています。その目線は常に「我が国で商売になる商品かどうか」に向いています。バイヤーが、仕入れコスト、利益、他の輸入者を確認し、「これはうまくいけば商売になりそうかな」と判断すれば、その後は利益の最大化に向けた検討、交渉が始まることになります。

バイヤーが次に確認したがること:

● あれこれ考える必要がない商品か
自国で使えない規格で作られた商品は、ローカライズをしなければなりません。或いは自国の法規制や安全規格への適合など、その「手離れのよさ」や「適合性」を判断します。

● 品質がよい商品か
品質の悪い商品は結果的には高コストを招きます。せっかくマージンが稼げても、品質トラブルを繰り返す懸念のある商品は、決して輸入されることはありません。

● 安全な会社か
多くの場合、バイヤーは貴社が親切に対応してくれる会社か、あなたが誠実な担当者か、そして、長期的に安定した取引が可能な会社であるかどうかを見ています。

これらの“安全”までが情報としてきちんと伝わり、理解され、受け入れられ、はじめて契約やサンプル請求などの流れがスタートします。最後の決め手は“安全性の証明”になります。

あなたを探している人とは、「自国で売れそうな商品を持つ安全な会社」を探している人です。その人は、その商品には価格競争力があり、高い利益が期待でき、自分が価格をコントロール可能で、そして、品質がよく、なるべく手離れがよいもの、であって欲しいと願っています。では、そんなバイヤーはどのようにあなたにアプローチをしてくるのでしょうか? 彼、彼女たちに出会うためには、どうすればよいのでしょうか? ズバリ、求められている情報を提供すればよいのです。

あなたを探している人はここにいる!

今の時代、仕入先開拓を試みる人は「パソコンの前」にいます。申し上げるまでもなく、まずインターネットから何らかの情報を仕入れることが常識化しているからです。バイヤーは前述のような目線でインターネットを検索し、膨大な情報の中から貴社の情報を探しています。ここではまず、バイヤーのインターネット活用方法を見ていきましょう。

インターネットを使って調査している人がいる:

● 検索エンジンを使ってあなたを探している(Google.com, Yahoo.comなど)
キーワードを検索窓に打ち込み、貴社の情報を探しています。当然ながら、貴社には最低でも英語版のホームページがなくてはなりません。更に、適切なキーワードが埋め込まれていなくてはなりません。バイヤーが英語を用いて外国の商品を探す時、果たしてどのような検索キーワードを使うのでしょうか? 後ほどご説明して参ります。

● 専門分野ポータルサイトを使ってあなたを探している(ジェトロ・アリババ・CNETなど)
売りたい人、買いたい人が集うビジネスマッチングのサイトでのパートナー検索や、業界で最も有名なサイト(英語版、アメリカのサイトが検索される場合が多い)を読み込み、どのような商品が今売れるのか、これから何が流行るのかをバイヤーは丹念に調査しています。

● SNSを使ってあなたを探している(LinkedInなど)
LinkedInとは、インターネットコミュニティーで有名な『facebook』『mixi』のようなものです。インターナショナルビジネス版で、多くのバイヤー、セラー問わず、世界中のビジネスマンが利用しています。ここからの検索で貴社情報に辿り着く可能性もあります。

インターネット以外でも調査する人もいる:

インターネットを用い商品や製造企業の目安を付けたバイヤーは、次に以下のような行動をとります。相手の行動を知ることで私たちの準備もスムーズに進めましょう!

● 業界の専門誌を取り寄せている
バイヤーは日本の専門誌を取り寄せる場合があります。日本市場向けに広告を打っていることがあれば、小さく隅に英語表記を併記しておくことでビジネスチャンスが広がる場合もあります。専門誌の調査は、貴社情報そのものを取るだけの目的ではなく、似た商品を作っている業界最大手はどこか、貴社よりもっと小規模の会社はあるのか、なども調べています。

● 日本大使館の商務局(Business Promotion Division)を利用している
アメリカでいう「BUYUSA.GOV」のような公的機関が発信する情報を調査したり、日本大使館に貴社について、或いはその商品、業界についての情報提供を尋ねたりします。

バイヤーの貴社へのアプローチ方法は?

● 日本国内のブローカーに連絡させる
日本人と仕事をした経験のある会社は、その日本人に連絡し、紹介やつなぎを依頼するケースがあります。前述の雑誌の発送なども協力者が行うケースがあります。紹介者、代理人と名乗る日本人から電話がかかってくることがあります。

● 自分で連絡してくる
自らメールを書き、商品に興味がある旨、或いは各種質問事項を直接貴社に送信してきます。貴社が国際対応可能な企業かどうか、どのような逆質問が返ってくるか、担当者の対応、貴社のキャラクターなどを総合的にチェックしてきます。

● 国際見本市・展示会を訪問している
最もポピュラーな方法で、業界の展示会を直接訪ねてきます。貴社のブースがあれば訪問をしてくれるでしょう。国際展示会の情報は世界中に配信されています。展示会でセミナーを行えば、多くのバイヤーと同時にコンタクトをすることが可能です。

バイヤーが貴社を探す場所、探す方法、調査してくると予測される内容を先取りし、適切な場所に必要な情報を配置しておけば、貴社の情報は必ず彼、彼女たちの目に留まります。
 

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あなたを探している人に出会うための準備とは?

前述のように、あなたを探す人はオンライン、オフライン、様々なルートで貴社情報に触れ、コンタクトをしてきます。「チャンスは準備ができた人だけに降りてくる」、あらゆるパイプライン、コネクション、ルートに定期的に最新情報の提供を行っている企業、営業パーソンには、多くのコンタクトが自然に集まってきます。では、その情報はどのように発信するのでしょうか?

● まずは英語版ホームページを持とう
自分たちが主導権を握り易い営業スタイル、いわゆる「引き」の営業が最も望ましいとすれば、ホームページは欠かすことができない貴社への情報ゲートウェイになります。自分から積極的に攻め込む営業であったとしても、相手は必ずと言ってよいほど貴社の情報を得ようとホームページにアクセスをしてくるでしょう。そこでホームページが存在しない、或いは、日本語のみで作成されていたとしたら、貴社の国際ビジネス対応能力には疑問符が付いてしまいます。仮に英語で作りこまれていても、日本国内ビジネスの感覚で作られたコンテンツではバイヤーには響きません。また、通信環境の違いから重たいページは極端に嫌われます。海外営業で活きる、使える英語版ホームページの作成手順については後ほど詳しくご説明します。

● ポータルサイトに自社情報を登録しよう
貴社の情報を各専門分野のポータルサイトに登録できれば、そこからの自社の理想的な顧客像に近いバイヤーたちのアクセス、アプローチが期待できます。ポータルサイトには貴社情報を登録可能なサイトの他、掲示板への書き込みが可能であったり、引き合い受付の窓口を登録できたり、広告を掲載できたりと様々な活用方法があります。積極的なバイヤーはメールニュース(メールマガジン)を定期購読し、RSSフィード(各サイトの最新更新情報)を利用して最新情報を収集しています。貴社の情報も配信しましょう!

● スカイプをインストールしよう
スカイプとはIP電話の一種で、電話ソフトウェアをダウンロードしてインストールすれば、マイクとイヤホンを使ってパソコンで電話ができ、スカイプ同士なら世界中どこでも通話料が無料という国際ビジネスパーソンには必須のツールです。バイヤーとスカイプIDを交換し、容易にコミュニケーションができる体制を取れば、お互いの安心感が増すに違いありません。スカイプには文字で会話をするチャット機能がついています。わざわざ電話をするのもどうかという小さなことや、メールを書くことも面倒なような内容でさえ、瞬間的に、しかも、まめにコミュニケーションを取ることができます。お互いの信頼度が増すばかりでなく、迅速なクレームへの初動や、雑談を通じた意見交換など、大きなメリットを享受することができます。

● 日本大使館、ジェトロに情報を提供しよう
場所によって対応は異なりますが、各国の日本大使館、総領事館の「日本企業支援窓口」に情報を提供することも有効な手段です。バイヤーが大使館に日本企業の紹介を依頼するケースもあるからです。また、ジェトロの海外事務所なども有益な情報提供、様々な相談などのサービスを提供していますので、積極的に交流をしてみるとよいでしょう。

● 国際展示会に出展してみよう
世界には展示会用のポータルサイトがあり、バイヤーは自分の業界、興味のある業界の展示会の情報を調査し、訪問をしてきます。出展には費用がかかりますが、貴社にとってはバイヤーと直接会える大きなチャンスになります。展示会のスケジュールを確認したら、新商品やPRするべき商品がその時期に間に合うのかどうかを確認。出展すべきと判断されたら、すぐに主催者に連絡を取ります。有名な展示会や、規模の大きな展示会はすぐに予約で埋まってしまい、参加が難しくなる場合があります。決断をしたら、なるべく早いうちに連絡を取ることをお勧めします。但し、目玉商品がない展示会は最悪です。確実に準備できるようにしましょう。

また、日本での展示会にも海外の企業が進出してきます。もちろん、それらの企業は日本市場に売り込みに来ているのであり、貴社の商品を買いたい人ではありませんが、ブースを訪問し、名刺交換をして関係を作っておくことも有効な活動の一つと言うことができます。

さて、ここまではバイヤーの行動を整理し、彼、彼女たちは、「どのような情報を」「どこで探しているのか」、そして、つまり「あなたは何をしなければならないのか」までをご説明しました。常識的な内容であったかもしれませんが、全てを網羅していらっしゃいましたでしょうか?
 

point PART I まとめ

バイヤーが探している情報:
自国で売れそうな商品を持っている人

バイヤーが次に考えること:
その商品は、高い利益が取れるか?
自国に他に代理店がないか、他に自国に商品が流入する経路が存在するのか?

バイヤーが次に確認したがること:
あれこれ考える必要がない商品か?
品質がよい商品か?
安全な会社か?

バイヤーはどこにいて何をしているのか:
検索エンジンを使ってあなたを探している
専門分野ポータルサイトを使ってあなたを探している
SNSを使ってあなたを探している
業界の専門誌を取り寄せている
日本大使館の商務局(Business Promotion Division)を利用している

バイヤーの貴社へのアプローチ方法は:
日本国内のブローカーに連絡させる
自分で連絡してくる
国際見本市・展示会を訪問している

あなたがやるべきこと:
まずは英語版ホームページを持つ
ポータルサイトに自社情報を登録する
スカイプをインストールする
日本大使館、ジェトロに情報を提供する
国際展示会に出展する

今、あなたは何をするべきかの方向性が明確になりました。いわゆる「待ち」の営業で、積極的に営業を仕掛けたい方には物足りなく聞こえましたでしょうか? しかしながら、私たちは、海外営業では可能な限り「待ち・引き」の営業に徹するべき、と考えています。ただでさえ交渉ベタな日本企業、経験の浅い中小企業です。相手のペースに持ち込まれ易い、こちらからの「お願い」「売り込み」の営業は、自社の価値を下げてしまうばかりでなく、価格で足元を見られてしまったり、支払条件を相手方の都合で決められてしまったりと、実はよいことがありません。

また、全てのバイヤーが欧米式のフェアな考え方をしてくれるとも限りません。メーカーから徹底的に絞り取ってやるというスタンスのバイヤーもいます。仕入れ、購買を投機のように考えるバイヤーもいます。インド商人、華僑、ユダヤ商人、レバシリ商人、そのビジネススタイルは様々ですが、基本的には日本人のお人好しビジネスは通用しません。待つくらいでちょうどいいのです。

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