海外営業部の採用は、一般的には営業員の採用とアシスタント職、貿易事務職の採用があります。通常の営業や事務と異なり手に職を持った人、求めてくる人のと出会いの場です。まず、自分の会社の特徴を整理し、欲しい人材像を明確にし、以下のポイントでまとめてみて下さい。
上の社風や企業の特徴を踏まえ、どのような人材が会社に合うのかを考えます。どのような人材が欲しいのかという前提で人材像を考えるときりがありません。まずは、どのような人が会社にマッチするのか、既存のメンバーと融合し、シナジーを発揮できるのかを考えてみて下さい。決め手は単独行動を認めるか、認めないかです。
学ぶことはいつでもどこでもできます。では、今日まで何か努力をされてきたのでしょうか?多くの志望者は「今は本を読んだ程度です。これから頑張ります。」と答えてこられます。さて、御社ではこのような憧れで面接にこられた人をどう評価しますか?
どのようなスキルを身に付けたのでしょうか?留意点は貿易は課程により業務が全く異なるという点、そして、座学知識は実務経験によってスキルになるという点です。乙中、船会社、輸出商社にいた人、貿易事務と言っても千差万別。書類や手配でミスを連発し、ストレスで辞める人、それを周りの人のせいにする人も大勢います。
面接の仕事はとても大切な仕事です。本物のキャリアを積んだ、積んでいける人材を選ばなくてはなりません。「貿易を学んできました」、が自ら学んできたのか、教わるだけ教わった後に唾を吐いて辞めてきたのか、その人物の性格と能力を短時間で見抜かなくてはならない面接はとても重要な仕事です。言うまでもないことですが、多くの企業は、社員の入社後3年間くらいは、その人の実力、貢献度よりも多めの給与を支給しながら教育をしています。キャリアは簡単に積めるモノではありません。
一年目に先輩の真似をし、二年目にオリジナリティーを加え進化させ、三年目にそれを人に教え、四年目に自らは次のステージへと移る、それがキャリアアップです。その課程を経ていない仕事は「やったことがある」、「経験あり」というレベルに過ぎません。実践応用力は身についていないのです。
外国人の採用は企業を国際化する決め手、起爆剤の一つとなります。人のつながりが大切とされる商慣習を持つ国では営業部門に外国人の採用は欠かせません。
外国人の待遇はセンシティブな問題です。日本人同様に取り扱えば、本人のモチベーションが高まるだけでなく、外国人採用に付きまとう転職リスクも軽減できて良い反面、日本人社員や、海外現地法人の現地採用外国人の反発が予想されます。だからと言って、日本人より下という扱いにすれば、本人が不満を蓄積し、モチベーション低下や退職を招く恐れがあります。
日本人現地採用者は、企業側から見れば駐在員に比べてコストが安く、その国で働けるということ自体にモチベーションが高いなどの様々なメリットがあります。しかしながら、給与も安く、雇用も不安定なために企業に対する忠誠心は低く、転職リスクが高いというデメリットもあります。
また、現地採用社員を特別待遇的に駐在員扱いにすると、コスト高になる上、特別扱いを受けているというプライドなのか、本社からの命令で動かし難い等のデメリット事例が目立ちます。また、経営層のコントロールの及ばない(殆どが無知、怠慢による)出先での現地採用社員の責任者化は不正を招く可能性が高くなります。
Copyright © 1997-2023 Personal Business Brains Consulting Office All rights Reserved.